26巻 著書紹介

【著書紹介】
Environmental Ergonomics
– The Ergonomics of Human Comfort, Health and Performance in the Thermal Environment
Edited by Yutaka Tochihara and Tadakatsu Ohnaka, Elsevier, 2005.4

 

栃原 裕(九州大学大学院芸術工学研究院)

 

本書は私と福岡女子大学人間環境学部の大中忠勝教授を編集者として、Elsevier Ergonomics Book Seriesの第3巻として発刊されたものである。本書は、2002年9月に福岡市で開催された第10回国際環境人間工学会(ICEE2002)において発表された論文のなかから優れたものに加筆されたものである。

 

環境人間工学は人間の生理・心理機能に基づいて、職場環境から生活環境までの「あるべき姿」を追究することを目的としている。特に、人間にとってストレスとなるような環境条件をいかに克服するかを追究し、人間の能力が最大限に発揮される環境の実現を目指している。すなわち、物理的環境条件、主として温熱、気圧、水圧、照明環境が人間の生理心理反応に及ぼす影響を研究することにより、各種環境の許容基準、その防護法さらには快適範囲を提案している。本書は、国際的な権威が多数集まった「温熱環境」についての論文をまとめて編集したものである。

 

全体は以下の8章構成となっており、総計79編の論文が掲載されている。第1章:生理学、第2章:暑熱ストレス、第3章:寒冷ストレス、第4章:温熱快適性、第5章:衣服、第6章:防護服、第7章:サーマルマネキンとモデル、第8章:温熱指標

 

その他の章も興味深いが、特に、被服衛生学研究者と関連が深いのは第5,6,7章であろう。これらの章では、世界的にも著名な、Goldman博士(米国・軍環境医学研究元所長)、Havenith教授(英国・ラフブロ-大学)、McCullough教授(米国・カンザス州立大学)、Taylor教授(豪・ウォロンガング大学)、Candas教授(仏・国立科学研究所)等による論文が掲載されている。

 

本書が、被服衛生学教室、人間工学教室、衛生学教室、建築環境工学教室に所属する研究者・学生のみならず、産業医、産業現場の技術者、管理者、労働衛生に携る行政官など、多方面の人々に役立つことを期待している。

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