24巻 巻頭言-初心に立ち返り被服衛生学部会の活性化を

【24巻 巻頭言】

初心に立ち返り被服衛生学部会の活性化を
副部会長 岩崎 房子

昭和51 年10 月、京都女子大学で開催された日本家政学会年次大会時に被服衛生学研究委員会が発足(その後被服衛生学部会と改称)、中山昭雄先生の温熱生理学の特別講演を拝聴し、帰りに、渡辺ミチ先生、大野静枝先生、水野上与志子先生、田村照子先生とご一緒に夕飯をいただきました。そのときに先生方が被服衛生学研究について熱く語っておられたのをただただ伺っておりましたのが、つい最近のことのように思い出されます。図らずも副会長の任を受け、私が、部会報の巻頭を飾るとは予想だにいたしませんでした。私もそのような歳になったのかと時の流れの速さを感じるとともに、渡辺先生、田村先生の傍で被服衛生学に携わらせていただいたことに感謝いたしております。歴代会長、先輩の諸先生方が培ってこられた被服衛生学部会を活発に継続することが、後に続くものたちの責務と感じております。

この10 年間は家政学離れを引き金として、学部・学科の名称変更に伴い被服関連学科の減少、国立大学では法人化に伴う改革、さらには18 歳人口の減少に伴う学生確保が重要課題となっており、高校生対象の公開授業、高大連携授業、出張授業等、通常授業以外の授業やAO入試導入、会議などなどで国立・私立大学を問わず多忙をきたし、研究環境は年々厳しくなっております。このことが家政学会における発表件数に直接影響しているとは考えませんが、被服衛生学関係の発表件数は、10 年前の1994年では32 件の発表が、1999 年以降は20 件を割っており、昨年は12 件まで減少をしております。研究発表の場は家政学会だけではありませんので、他の関連学会でご発表されておられることと思いますが、いささか寂しいものがあります。学会での発表件数を増やすためにも、共同研究の企画を推進してはどうでしょうか。個人ではなかなか難しいことが、共同で知恵を出し合うことによってよい結果が得られるのではと思います。現在、伊藤先生を中心に共同研究が行われておりますが、部会活性化のためにも、是非、実現したいものです。来年は(平成17 年)は部会創立30 年を迎えます。この記念すべき30 周年年に向けて、初心に立ち返り、部会の活性化のために会員の皆様方のご協力をお願い申し上げます。

部会では研究の成果を一般社会に還元する目的で、これまで3 回の公開講座を文部科学省の補助を得て開催してまいりました。今年度も企画担当の諸岡委員のお世話により公開講座「衣服と健康の科学、最前線」の第4 弾として―衣服の働きと新素材の性質―が文部科学省科研費補助金研究成果公開促進費に採択され、富山県民会館で平成17 年3 月19 日(土)に開催されます。この実施に当たっては諸岡先生に感謝申し上げることはもちろんですが、過去3 回の公開講座を企画・実施していただきました先生方、そして、日ごろ、ヒトの健康に視座を置いた衣服研究を真摯に実行していただいている部会員の先生方の成果の賜とここに厚く御礼申し上げます。4 回もの公開促進費が採択されたことは家政学会の研究部会中初めてのことで、大変誇りでもあり、被服衛生学の衣服と健康の科学に関する教育・研究が世の中のニーズに符合したものと意を強くいたします。若い部会員の皆さんには自信を持って教育・研究に研鑽を積まれますことを願っております。

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